12月に入り、今年も残すところ1ヶ月を切りました。1年を締めくくる準備や、新たな年を迎える準備でなにかとせわしないシーズンですが、暦の上では大きな区切りとなる『冬至』を迎えます。
冬至については、「一年で一番日照時間が短い日」「ゆず湯に入る日」「かぼちゃを食べる日」などなど、何となく知ってはいるものの『冬至』の習慣について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな冬至の週間の中から「冬至にかぼちゃを食べる理由」について調べてきました。
- かぼちゃの収穫
冬至にかぼちゃを食べる理由
そもそも、かぼちゃが日本に入ってきたのは、16世紀の中頃、原産地であるアメリカ大陸から各地に広がり、カンボジアを経由して入ってきました。当初は「カンボジア瓜」と呼ばれていましたが、時の流れと共に「かぼちゃ」へと変化していったとされています。
かぼちゃが本格的に普及しはじめたのは江戸時代あたりからで、体調を崩しやすい冬の寒い季節に「中風(脳卒中)」や「風邪」などの予防のためにかぼちゃを食べるようになりました。
- かぼちゃの煮物
また、今でこそ野菜は旬に関係なく食べられるようになりましたが、昔の日本では、冬至の頃になると秋野菜の収穫は終わってしまい、保存の効く野菜は少なく、冬に食べられる野菜はほとんどありませんでした。
そんな中、かぼちゃは切らずに丸ごとのままなら長期保存ができるので、食べ物に困る冬に重宝され、寒い冬を乗り越えられるようにと願いを込めて、冬至に食べられるようになったそうです。
実際、かぼちゃはとても栄養価の高い野菜で、免疫力を高めるカロテンやビタミン類が豊富に含まれており、中でも血行を良くし、脳卒中を予防する効果のあるビタミンE、ビタミンAが特に多く含まれています。
おいしいかぼちゃの見分け方
- ヘタの切り口の軸が太く、切り口が良く乾燥してコルク状になっている。また、ヘタの周りがへこんでいるもの。
- 左右対称にきれいに丸くなっているもの (※形がいびつなものは受粉不良なものなので避けるようにしましょう。)
- 手に持った時にずっしりと重く、爪を立ててもへこまないもの。
- カットされているかぼちゃであれば、果肉の色が濃い黄色で、種がしっかりと膨らんでいるもの。
また、西洋かぼちゃ(一般的なかぼちゃ)は、かぼちゃの表面に艶のあるものを、日本のかぼちゃ(菊かぼちゃ、黒皮かぼちゃ、鹿ケ谷かぼちゃ…等)はかぼちゃの表面に白い粉が吹いているものを選ぶと美味しく食べられるそうです。